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  • みんなはどんな“4年間”を選ぶ?──MOISHをスタートしたらまず読んで

    みんなはどんな“4年間”を選ぶ?──MOISHをスタートしたらまず読んで

    MOISHの使い始めてくれた理由は、おそらくひとつ。
    「サッカーを続けたい」
    その気持ちが、まだ胸のどこかで燃えているから。

    高校サッカー生活、
    勝った日も負けた日も、
    怪我で泣いた日も、
    自分を責めた夜もあったはずだ。

    それでも今、こうして大学サッカーに興味を持っている。

    ■ 大学サッカーは、人生の分岐点

    高校のサッカーは“与えられた環境”だった。
    決められた時間に行けば、決められた練習があった。
    でも大学は違う。

    大学サッカーは、
    「自ら選んだ者だけが立てるステージ」

    • 強豪大学のプロ予備軍の環境
    • 中堅大学の圧倒的試合経験
    • 学生主体大学のサッカー×社会の学び
    • 総合大学の未来を広げる学部の幅
    • 地方大学のチャンスの多さ

    選択肢はめちゃくちゃ広い。
    だからこそ君に合った環境が必ずどこかにある。

    ■ 大学サッカーは、人生の分岐点

    進路とは、大学を決める作業ではない。
    “未来の自分をデザインする”こと。

    君はどんな4年間にしたい?

    • プロを目指したい?
    • 全国大会を経験したい?
    • サッカーを通して社会で戦える人になりたい?
    • 最高の仲間を作りたい?
    • 人として強くなりたい?

    どれも正解で、大事なのは、君の意志だ。

    サッカーを続ける価値は、競技力だけではない。
    成功体験・仲間・やりきる力・自信…
    その全部が、君の人生を支える武器になる。

    サッカーが上手いかどうかじゃない。挑戦したいかどうかだ。

    挑戦したい気持ちが1%でもあるなら、その気持ちを裏切らないでほしい。

    やりたい気持ちが1%でもあるなら、逃げないでほしい

    ■ 最後に──未来の自分へ

    4年後、君は何をしているだろう。

    • キャプテンになっているかもしれない。
    • チームの中心選手かもしれない。
    • プロのクラブに内定しているかもしれない。
    • 大手企業の内定を勝ち取っているかもしれない。
    • サッカー×社会の仕事を始めているかもしれない。

    未来は誰にもわからない。
    でもひとつだけ確実に言える。

    大学サッカーを選んだ君は、絶対に強くなる。

    仲間に支えられ、
    壁を越え、
    苦しみを乗り越え、
    成長し続け、
    最後に誇れる4年間を歩む。

    その未来は、君の一歩で決まる。

    「進路探しは今日から。」
    そして、
    「挑戦は今からだ。」

    君はどんな4年間を選ぶ?
    その答えは、君の中にある。

  • ⚽ 【大学サッカー解体新書】CHAPTER 0:序章──はじめに伝えたいこと

    ⚽ 【大学サッカー解体新書】CHAPTER 0:序章──はじめに伝えたいこと

    高校サッカーは、3年間の青春の集大成。
    だけど──本当の勝負はその先にある。
    君は今、「大学でもサッカーを続けたいか?」と聞かれたとき、胸を張って答えられるだろうか。
    もし迷っているなら、この“解体新書”はまさに君のためにある。

    大学サッカーは、高校とはまったく違う世界。
    15万人いた高校サッカー人口は、大学でわずか2万人に減り、指導者は選手を縛ろうとはしない。そもそも指導者がいないチームもある。

    つまり、自分次第で何者にもなれるチャンスがある。

    「挑戦へのリミットを外す」

    大学サッカーは、ただ続ける場所じゃない。
    “自分の人生に投資する場所”だ。

    高校より練習の強度や周りのレベルは上がるかもしれない。
    フィジカルも、戦術理解度も、覚悟も要求される。
    だけどその環境で4年間やりきった選手は、サッカーでも、人生でも強くなる。

    大学サッカーには3つの魅力がある。
    自律による成長速度の爆伸び
    新しい世界と一生を共にする仲間との出会い
    自分の市場価値が上がる4年間

    強豪大学なら、全国トップレベルの選手と毎日ぶつかり合える。
    地方大学なら、サッカー環境が整い、プロに触れる機会も多い。
    学生主体のチームなら、“サッカー×社会”という最強の実践経験が積める。指導者なしで学生だけで楽しく本気で活動しているチームもいる。

    どこを選んでも、サッカーがある学生生活は一変する。

    そして、君に伝えたい一番大事なこと。
    “プロを目指す必要はない”
    “上手くないと続けちゃいけない”なんて嘘だ。

    大学サッカーは“志の大きさ”を競う場所じゃない。
    “挑戦したい気持ち”があるかどうかだ。

    この解体新書は、君がこれからの人生で
    ・どんな大学を選ぶのか
    ・どんなサッカー人生を歩むのか
    ・どんな未来に向かって走るのか
    その答えを見つけるための“相棒”になる。

    4年後、君が笑って「サッカー続けて本当によかった」と言えるように。
    今、この瞬間から“挑戦へのリミット”を外そう。

  • ⚽ 【大学サッカー解体新書】CHAPTER 1:大学サッカーの全体像──大学サッカーは「続けたい意志」で評価される

    ⚽ 【大学サッカー解体新書】CHAPTER 1:大学サッカーの全体像──大学サッカーは「続けたい意志」で評価される

    高校サッカーの登録者数は約15万人。
    だけど、大学でサッカーを続ける選手はわずか約2万人弱。
    つまり大学サッカーは、単なる“続き”ではなく、
    “自分で選んだ2万人の世界”だ。

    そして、この2万人の中に入るために必要なのは、
    才能よりも覚悟。
    技術よりも姿勢。
    上手さよりも「続けたい」という意思。

    「サッカーを続けることを、簡単に諦めていないか?」
    多くの高校生が “自分なんか…” とか、“高校サッカーでやり切った”とか 、“大学サッカーはよくわからないし” と一度は口にする。

    でも本当は─大学サッカーには“ものすごい幅の選択肢”がある。そのことをすべて知った上で大学サッカーを続けるかどうか考えてみないか?

    大学サッカーのことを知ってから決めても遅くはない

    ■ 15万人→2万人の本質

    高校までは“みんなで戦う”ことが多い。
    でも大学は違う。
    「自分の意思でサッカーを続ける」世界だ。

    MOISHでは“自分の意志との出会い”のきっかけを創り、みんなに“一生懸命な時間”を提供し、共に歩みを進めたい。

    “自分で選び、自分で決め、自分で戦う”ということ。

    だからこそ高校を卒業した次のステージは、
    自分自身を成長させる最高の環境になる。

    多くの高校生は大学サッカーのことをなにも知らずに「なんとなく」辞めてしまう。大学生活・大学サッカーがどのような場所かも知らずに…。これからの人生をよりよくするために、しっかりと自分と向き合って考えた上で決断してほしい!

    大学生になると想像以上に「自由な時間」が増える。
    その時間をどう使うかも自分次第。
    サッカーを続けながら勉強もアルバイトもプライベートも全力で取り組んでいる選手も多い。

    さあ、みんなはどんな大学生活に一生懸命になる?

    まずは、大学サッカーの全体像について深堀していこう。

    ■ 大学サッカーに存在する“3つのステージ”

    大学サッカーを理解するうえで欠かせないのが、
    大きく3つに分けた大学サッカー部のジャンルだ。

    ① 限られた選手しか入部できない強豪大学

    (例:関東1部・関東2部の名門校)
    全国常連で、トップレベルの選手が集まり、競争の密度が高い。
    練習参加やスポーツ推薦枠も少なく、
    “サッカーで大学を選ぶ”世界の最先端にいるのがこの層。

    ② 部員数が多く、挑戦できる可能性がある中堅大学

    レベルの幅が広く、
    「大学で伸びる」「大学で覚醒する」選手が最も多いのもここ。
    スポーツ推薦が多い大学もあり、チャンスを掴める可能性がある。ただし、4年間活動する覚悟も必要だ。

    ③ 学生主体でサッカー×社会を学べる大学

    運営・スポンサー・イベント管理など、
    “サッカーを使って社会を学ぶ”実践型。
    選手としてだけでなく、社会に出たときのスキルまで磨ける。 指導者すらおらず学生のみで楽しく本気で活動しているチームも多い。

    どれが正解かはない。
    大事なのは、
    “自分の意志”を持つために、なりたい自分を考え、情報をたくさん得て、自分で体験してみることだ。

    これまでの進路サポートで、大学サッカーのことを知ったこんなことを言っていた。

    「続けないじゃなくて、続けられないと思っていた」

    まさに。
    我々はサッカーはプロになるためのものだけではまったくなく、人が一生懸命になれるツールの一つだと思っている。

    だからこそ、サッカーが好きな気持ちが少しでもあれば、サッカーを通じて一生懸命になれる場所がある事を知ってもらいたい!

    ■ 日本全国に広がる“リーグのピラミッド”

    大学サッカーは、リーグが軸に進められており、各大学のTOPチームがリーグ戦に参戦している。

    こうみると、関東リーグ傘下の都県リーグ(東京・神奈川 / 千葉 / Norte)が一見レベルが低そうにみえるかもしれないが、上位大学は関東3部と同等に近いレベルを有し、強化は図っている大学も多い。毎年数名のJリーガーを輩出していることからもそれは読み取れるだろう。

    また、Bチーム以下の選手用のリーグ戦も豊富なのが大学サッカーの特徴的。そこでチャンスを勝ち取った選手がTOPチーム入りに挑戦することができるよりサバイバルな仕組みだ。

    ・インディペンデンスリーグ (通称:Iリーグ)
    ・1・2年生で戦う新人戦 (出場していない大学も多い)
    ・社会人リーグ
    ・有志で行われている私設リーグ
    などなど

    志望校がどのような試合環境を準備しているかも、大切なポイントになるので、要チェック。

    リーグ戦以外にも、天皇杯予選や総理大臣杯(夏の全国大会)に繋がる予選大会、全日本大学サッカー選手権(冬の全国大会)、Jリーグのスカウトが多数視察に訪れる、デンソーカップ(地域選抜大会)など主要大会が目白押しな環境になる。

    部員が200名を超えるような大学でも、全選手がリーグ戦を1年間戦える準備をしっかり整えている場合が多く、部員が多いということはその分チーム内のレベルの差もそれなりにあるということだ。

    逆に学生メインで活動しているチームでも目標に向かってみんなで話し合いながら、上を目指しているチームも多い。

    だからこそ自分の意志で大学サッカーを続けることはできる
    それをぜひ覚えておいてほしい。

  • “学生が動かす日本最大級の組織” 筑波蹴球部・副務の舞台裏_大和田歩夢(筑波大学3年)

    “学生が動かす日本最大級の組織” 筑波蹴球部・副務の舞台裏_大和田歩夢(筑波大学3年)

    ─ “スポーツの世界にワクワクを生み出したい” その想いが、僕の気持ちを筑波に動かした。

    筑波大学蹴球部で副務を務める大和田歩夢(おおわだ・あゆむ)。

    水戸桜ノ牧高校で選手としてサッカーに打ち込み、一般入試で筑波大学へ。
    現在は、トップチームの帯同から年間数千万円規模の予算管理、全体会議の運営まで、
    “学生が動かす日本最大級のサッカー組織” の中枢を担っている。

    「どうして筑波を選んだのか?」
    「副務としてどんな毎日を過ごしているのか?」
    「大学サッカーの本当の魅力とは?」

    高校生と保護者に届けたい“リアル”を聞いた。


    ■ 高校生の頃に芽生えた、“スポーツの裏側を動かしたい”という想い

    水戸桜ノ牧高校で選手としてプレーした大和田。
    しかし彼が抱いたのは「選手としてだけじゃない、スポーツの裏側を知りたい」という感情だった。

    「中学生の頃、ホームゲーム運営に関わる機会があって。
    スポーツを通じて人にワクワクを届ける仕事に惹かれたんです。」

    高校2年の冬にはすでに志望校を“筑波大学”に決めていた。
    決め手は2つ。

    1. スポーツ・体育学を日本最高レベルで学べること
    2. 学生主体で巨大組織を運営する蹴球部の文化

    先輩から聞いた「学生自治で動く組織」という言葉が、強く心を掴んだという。


    ■ 一般入試での挑戦。

    「部活11月まで→E判定→それでも筑波に行きたかった」

    受験は一般入試。
    周りの仲間が6月で引退する中、選手権予選の11月までプレーを続けた。

    「部活してた頃はずっとE判定・D判定。
    でも“筑波でスポーツを学びたい”が本気だったので、
    スキマ時間をすべて勉強に回しました。」

    部活引退後、一気に成績が伸び合格。
    努力の先に、筑波での生活が始まった。


    ■ “学生が動かす巨大組織” の中心へ。

    副務という役割は、想像の3倍ハードで10倍おもしろい。

    現在の大和田の1日は、ほとんど“動き続けている”。

    授業 → スタッフミーティング(16:00〜) → 練習帯同(17:30〜19:00) → 組織ミーティング(20:00〜22:30)

    その後に事務作業や準備が入ることもある。

    副務の役割は多岐に渡る。

    ▼ 主な業務

    • 部の方向性を決める意思決定
    • 大会エントリー(総理大臣杯、インカレ、関東リーグ)
    • 大学・保険関連の事務手続き
    • 2000〜3000万円規模の予算管理
    • 全体ミーティング(月1回)の統括
    • 各局の局長ミーティングの運営
    • トップチーム帯同、現場マネジメント

    「忙しいです。でも“日本一に関わっている”という手触りは大きい。自分の仕事がチームの力になっている感覚は、何ものにも代えがたい。」


    ■ 来季は “トップチーム専任マネジメント” へ

    同じ副務の仲間と話し合い、
    来年度は 「組織運営担当」と「トップチーム担当」に分業する新体制 を提案。

    大和田は トップチームマネジメントの専門担当 へ進む。

    「組織が大きくなる中で、従来の“主務1人が全部見る”形は限界がある。今の組織にとっての最適解を選びました。」

    学生が自ら組織設計を考え、実行する。
    これこそ筑波蹴球部の強さだ。


    ■ “最初のキャリアは一般企業へ”

    スポーツから一度離れて、外側から見てみたい。

    就活生としての顔も持つ大和田。
    意外にも、最初のキャリアは “一般企業” を志望している。

    「ずっとスポーツだけに関わってきました。
    だから一度、スポーツから離れて外側の視点を持ちたい。」

    スポーツに戻るのか、別の道を進むのかは未来の自分に委ねる。
    だが彼の中で軸はぶれていない。

    「スポーツが好き。ワクワクを届けたい。その気持ちは変わらない。」


    ■ 高校生へのメッセージ

    「大学サッカーには、“挑戦できる自由”と“プロの基準”がある。」

    高校サッカーの華やかさを知っている大和田は、大学サッカーの価値をこう語る。

    ◆ 大学サッカーの魅力①

    『プロの卵たちの価値観を最前線で浴びられる』

    「プロになる選手の基準・価値観を“隣で”感じられるのは大学の特権。」

    筑波のトップチームはプロ内定者も多く、
    彼らの努力・基準を近距離で見られるだけでも、得られる刺激は計り知れない。


    ◆ 大学サッカーの魅力②

    『学生だから挑戦できる環境が無限にある』

    • ホームゲーム企画
    • スポンサー営業
    • SNS企画・デザイン
    • 地域連携
    • 各種プロジェクトの立案・実施

    ここまで“自由で、失敗できて、社会的インパクトを生み出せる”ステージは他にない。

    「やってみたいと言えば“やってみようよ”と言ってもらえる文化。これが筑波の強さです。」


    ◆ 大学サッカーの魅力③

    『社会に残せるインパクトを生み出せる』

    高校サッカーは “瞬間的な注目度”。
    大学サッカーは “社会に残るインパクト”。

    「学生がスポンサーをつけたり、天皇杯でJクラブに勝ったり。
    学生だからこそ起こせるインパクトがある。」


    ■ 最後に——

    「迷っているなら、一歩踏み出してみてほしい。」

    サッカーを続けようか迷う高校生、
    スタッフとして関わる道を考える高校生に、最後のメッセージ。

    「プレーだけじゃなくても、サッカーに関わる道はたくさんあります。大学サッカーには“挑戦できる自由”がある。
    その一歩で、自分の可能性が一気に広がります。」


    🏫 編集後記(MOISH)

    筑波大学蹴球部という巨大組織の中心で動き続ける大和田歩夢。
    彼の姿からは
    「学生が動かすからこそ生まれる力」
    「大学サッカーの価値はプレーだけじゃない」
    というメッセージが強く伝わってきた。

    大学サッカーの世界をもっと知りたい高校生にとって、
    この記事が “次の一歩” を踏み出すきっかけになれば嬉しい。

  • ⚽ 【大学サッカー解体新書】CHAPTER 2:大学の選び方──“4ステップで未来は決まる”

    ⚽ 【大学サッカー解体新書】CHAPTER 2:大学の選び方──“4ステップで未来は決まる”

    大学サッカーの進路選びは、
    「なんとなく」では絶対に後悔する。

    進路選びは “自分の意志との出会い”から始まる。

    ここでは、数千人の進路を見てきたプレイメーカーの知見と、
    資料に散りばめられた“本質”をまとめ、
    君がたった4ステップで進路を決められるようにする。

    STEP 1:自分の「現在地」を知る

    いまの自分がどの位置にいるのか。
    この分析なしに、大学選びはできない。

    進路選びは 「自分の将来 × サッカー面」の掛け算がポイント。
    サッカーのレベルはもちろん、自分が将来なにをしたいのか。
    そのために学べる環境はなにがよいのか。

    まずは自分に聞いてみよう:

    • サッカーの強み・弱みは?
    • 自分の力・学力的にチャレンジできる?
    • どんなプレー環境が合っている?
    • 強豪?中堅?学生主体?
    • どれくらい覚悟がある?
    • 大学生活で得たいものは?
    • 大学で学びたいことは?

    ここを曖昧にしたまま大学を選ぶと、
    「思っていた環境と違った…」
    という後悔につながる。

    STEP 2:自分の“志向タイプ”を明確に

    進路志向の分類がある

    これはめちゃくちゃ重要。

    なぜなら、
    AとCでは行くべき大学が全く違うからだ。

    例:

    • プロ志向 → 関東1・2部、関西1部・地方の強豪でプロを
    • 成長志向 → 中堅大学(経験して“化けやすい”)
    • 社会経験×サッカー → 学生主体の大学

    志向が明確になれば、大学の選択肢は“絞れる”。
    だからこそ、まず自分と向き合い、どのような場所でサッカーをしたいか、を少しずつ考えていってほしい。

    MOISHでは、志向に沿った大学の検索が可能なので、ぜひ使ってみてもらいながら、なにか聞きたいことや、悩みがあれば、気軽にLINE相談窓口を活用してよう!

    STEP 3:学部・資格・将来像をセットで考える

    全国に約300の大学サッカー部がある中で、自分の進路を考えるのは簡単なことではない。

    志望校の絞り方として、取れる資格や学べることから考えて大学を絞る形も一つのやり方だ。

    例えば

    ・体育教員になりたい
    ・サッカーにプラスになる学問を学びたい(スポーツ系)
    ・トレーナーに興味がある
    ・経営・マーケティングを学びたい
    ・国際系に進みたい
    ・ITを学びたい

    などなど

    サッカー以外の軸”を持つことが未来を強くするし、志望校の絞り込みにも活用できる。

    STEP 4:そのチームを“肌で感じる”

    練習会に行け。雰囲気で全てが分かる。」

    これは数多くの先輩達が後輩へのメッセージとして残した言葉だ

    ・どんな人がいる?
    ・監督・コーチの空気感は?
    ・練習の強度は?
    ・部の文化は?
    ・自分が4年間がんばれるか?

    練習体験・参加や試合を観に行ってみることが進路決定の鍵になるが、現状ではなかなか志望するか迷っている状態で、練習参加へはいきずらい。

    MOISHではそんな文化を変えるべく、大学サッカー練習体験「トラベル」を始動する。

    大学サッカー部と連携をして、様々なジャンルの大学の練習体験を実施できる取り組みをスタンダードにしていくので、ぜひチェックしてほしい。

    ■ 高校生に伝えたい“志望校選びの本質

    志望校選びに正解はない。

    自分を知り
    志向を決め
    将来を見据え
    現場で確かめる

    この4ステップを踏んで
    目指したい志望校を『自分』で決めていくことが重要だ。
    そして、保護者、チームのスタッフに自分の気持ちをしっかり伝えていこう。

    一生懸命な日々を自分で選ぶ力を

    今日この瞬間こそが「進路探しのスタート」

  • ⚽【大学サッカー解体新書】CHAPTER 3:入部のリアル──実録!入部までの道筋完全公開

    ⚽【大学サッカー解体新書】CHAPTER 3:入部のリアル──実録!入部までの道筋完全公開

    大学サッカーの入部プロセスは、高校生が想像している以上に“複雑”で多岐にわたる。

    大学によって「入部までのルートが全く違う」

    このCHAPTERではその“リアルすぎる入部の仕組み” を解説する。

    ■大学サッカー部に入るルートとは

    大学サッカー部の入部ルートは多岐にわかれる。

    ➀スポーツ推薦 (サッカー部で決められる)
    いわゆるサッカー部で特定の選手に対してスポーツ推薦の内定を出すことができるパターン。選手のレベル・人間性・競技成績を加味し、スカウトや練習参加をメインに選考されることが多い。

    ②スポーツ推薦 (受験で大学側が選考する)
    サッカー部で内定を出すことができず、大学の総合型入試(スポーツ・アスリート入試系)で競技実績や小論文、面接などで大学が選考するパターン。主に学力が高い大学で多い。

    ③入部許可のみ (受験で自力合格が必要)
    スポーツ推薦に入り込めなかった場合やそもそもスポーツ推薦がない大学で多いパターン。サッカー部の入部はOKだけど、自力で入学してくださいねのパターン。主に指定校推薦やその他の総合型・学校推薦型入試での合格が必要になる。進路決定においてポイントとなるパターン

    ④入学後のセレクション
    数は少ないが、スポーツ推薦がない大学やスポーツ推薦入学者以外の一般入部の可否を決めるものとして実施しているパターン。入学後に体力テストや仮入部期間を経て、入部可否を決定している。

    ⑤誰でも入部ができる
    スポーツ推薦の有無に関わらず、誰でも希望すれば入部できるパターン。一部の学力が高い強豪校や、学生主体で楽しく本気で活動しているチームや上のカテゴリーを目指しているチームに観られる傾向だ。

    すべてに共通して重要なのは、高校3年生の4月~夏までに志望校への「練習参加を必ず行う」ということだ。
    (強豪校はおそくとも高校3年生の5月・6月までには)

    そのために必要なのは、「自分の意志を示す準備」を高校3年生進級時にはすでにできるようにしておくこと。

    大前提として、その大学を目指す強い意志と覚悟が必要になる。

    ■サッカーだけでは入部できない現実

    上記で明示した5つのルートが示すように、必ず「受験」という2文字が目の前に立ちはだかる。

    受験をするということは――

    • 高校側の推薦
    • 受験資格を満たす (主に平均評定 |強豪校の場合、競技実績)

    ことが必要になってくる。

    ということは、以下に高校生活をサッカーだけではなく、日常生活や勉強面も含めて努力するかが鍵になってくる。

    逆をいえば、高校生活をがんばればがんばるだけ、選択肢の幅は大きく広がるということだ。

    もしかしたら、指定校推薦で受験し、③入部許可のみ (受験で自力合格が必要)のパターンで滑り込めるかもしれない。

    だから、よく言われるだろう。

    「勉強はしておいた方が良いよ!」
    「学校生活も進路に関わるよ!」

    まさしくその通りでだからこそ、「今」から準備を進めることが重要なのだ。

    ■練習参加は「受け身」の選手が落ちる

    「自分の意志を示す準備をすべし」

    練習参加で大学が見ているポイントは明確で、プレーをみることはもちろん、面談も併せて実施する大学が大半だ。

    ■ 大学が見ている“チェックポイント”

    1. 走力・フィジカル能力
    2. 戦術理解度(判断の速さ)
    3. コミュニケーション(声・気配り)
    4. 人間性(挨拶・態度)
    5. 4年間本気でやれるかの覚悟 (志望度)

    上手さだけでは落ちる。
    むしろ大学側は
    「人として4年間やれるか?」
    「強い意志を持っている?」
    を最重視している。

    ■高校生へのメッセージ

    君がどの大学を選ぶかで、
    4年後の自分の姿はまったく違う。

    でも、大事なのはここだ:

    入れる大学ではなく、“行きたい大学”を選べ。

    大学サッカーは、意志を示した選手からチャンスが来る。

    練習参加が進路決定の“9割”を占める。

    自分と向き合い、さまざまな角度から情報収集を行い、自分で決めていった進路に不正解はない。

    その選択を正解にできるように一生懸命な日々を過ごすことで自分次第ですべて正解にできる。

  • ⚽ 【大学サッカー解体新書】CHAPTER 4:大学サッカーの1日のリアル──“4年間の密度”が人生を決める

    ⚽ 【大学サッカー解体新書】CHAPTER 4:大学サッカーの1日のリアル──“4年間の密度”が人生を決める

    大学サッカーの4年間は、
    高校とは比べものにならないほど“濃い”。
    大学サッカーの構造(Iリーグ・リーグ戦・学生主体運営)を組み合わせると、1日の生活は想像以上にタフで、想像以上に楽しい。

    ここでは、全国の大学サッカー部を支援してきた視点から
    強豪校の“リアルな1日” を描き出す。

    朝:朝から勝負が始まる

    強豪校で朝練の場合、朝からスケジュールがパンパンだ。

    05:00 ー 起床

    寮生活の大学では、ほとんどがこのくらいに起きる。

    06:00 ー 朝練(※朝練のチームも多い)

    ウォーミングアップの時点で高校時代の強度を超える。
    判断の速さ、フィジカル、球際、全てが違う。

    大学サッカーでは “やらされる練習” は存在しない。
    4年間で成長する選手は、自らの意思でレベルアップを図る。

    ここで“今日の自分の調子”が決まる。

    朝練前は補食程度で済ませる場合、練習後に寮であれば食堂で、一人暮らしであれば持参した朝食などでエネルギー補給を行う。

    09:00 ー 授業へ

    授業の間に移動・復習・グループワーク。
    体育会だから授業が免除される…なんてことはない。

    昼:授業、授業、授業

    大学は高校と違い、

    • 自分で時間割を作る
    • 空きコマがある
    • グループワークが多い

    この自由度の高さは強みであり、弱みでもある。

    総合大学では文系・理系・教職・ITなど多様な学生に囲まれる。
    サッカー部以外の仲間と出会い、価値観が一気に広がる。

    学年が上がるにつれ、授業は減り、自由な時間が増えるということは自分自身がどうその時間を使うかで成長度が決まる。

    ■夕方:自分の時間が始まる

    16:00〜19:00 ー 自主練習・チーム運営・授業の課題

    ここが大学サッカー最大の“伸びしろ”の時間

    • トレーニング施設で筋トレを行う者
    • グラウンドで自主練をする者
    • チーム運営のために力を注ぐ者
    • 授業の課題をこなす者
    • アルバイトをする者(認められていれば)
    • 息抜きをするもの

    計画的に時間を使い、自身を高めること経験はこの経験は、社会に出て“超強力な武器”になる。

    土日:毎週が戦い

    大学サッカーは週末が試合だ。

    • Aチームリーグ戦
    • 練習試合
    • Iリーグ(B・Cチーム)
    • その他試合

    大学サッカーは誰にでも試合チャンスがある世界。

    高校より出場機会が多い選手は山ほどいる。
    自分と向き合い、Aチーム昇格やスタメンを目指して戦う

    ■大学によってさまざまな活動パターンが

    ここまで紹介してきたのは、強豪校の朝練パターン。
    これ以外にも夕方に活動をしているチームも多い。

    大学1年生は授業が比較的多いものの、学年が上がるにつれ、授業数は減り、より自由な時間が増えてくる。

    自己研鑽に励む、たくさんの思い出を創る、友達と過ごす。
    サッカーを続けながらでも、自分のやりたいことは思いっきりできるはずだ。

    大学サッカーは“自立と挑戦”の4年間

    1日の生活を見ただけでもわかるように、
    大学サッカーは“自由”であり“責任”であり“挑戦”だ。

    高校のように
    「決められた時間に行けばいい」
    世界ではない。

    自分で選び、自分で動き、自分で戦う。

    この4年間をやり切った大学サッカー選手が、
    就職でも、社会でも、人生でも強くなる理由はここにある。

  • ⚽ 【大学サッカー解体新書】CHAPTER 5:大学サッカーだからこそ──大学で成長が加速する選手の共通点

    ⚽ 【大学サッカー解体新書】CHAPTER 5:大学サッカーだからこそ──大学で成長が加速する選手の共通点

    大学サッカーで伸びる選手と、
    4年間で消えていく選手──
    この差は、才能や高校時代の経歴より “考え方と習慣” がつくる。

    大学は「成長する選手」「成長しない選手」がハッキリ分かれる場所だ。

    そしてサッカー選手としてだけではなく、人間的な成長がそこにある。

    ここでは、何百人という大学選手を追ってきた経験をもとに
    “伸びる選手の8つの共通点” をまとめる。

    ■ 共通点①:自分で決断できる

    大学サッカーは“自立”が全てだ。
    練習の質・量、授業・サッカーの両立、生活の全てを
    誰かが指示してくれるわけではない。

    「自分の意志との出会いと決断の機会」は成長の核。

    伸びる選手は、
    「どうしたら上手くなるか?」を自分で決めて動く。

    ■ 共通点②:当たり前の基準が高い

    強豪大学の空気を感じれば一瞬でわかる。
    伸びる選手は例外なく、

    • 挨拶
    • 片付け
    • 遅刻しない
    • 体調管理
    • ミーティングの姿勢
      これらの“当たり前”の質が高い。

    これができない選手は、Aチームに上がれない。

    ■ 共通点③:“やらされる練習”をしない

    大学サッカーの練習は自由度が高い。
    だからこそ、
    自主練の差がそのまま4年後の結果になる。

    上に行く選手は、必ず自分の強みを伸ばす、弱みを改善することに焦点当てる。

    • シュート精度
    • 1vs1守備
    • 逆足
    • フィジカル・筋トレ
    • スプリント
    • トラップ・ターン

    やらされた練習は、成長につながらない。

    ■ 共通点④:「自分の弱点」を直視できる

    成長には「成功体験」だけでなく、
    “フィードバックをちゃんと受ける姿勢” が必須。

    伸びる選手は、
    ミスを分析し、すぐに改善行動に移す。

    逆に、伸びない選手は言い訳が多い。

    ■ 共通点⑤:仲間から学べる

    大学サッカーでは、上手い選手と毎日練習できる。
    この“最高の環境”を活かせる選手だけが強くなる。

    • 上手い先輩の動きを真似る
    • 判断の速さを盗む
    • コミュニケーションを学ぶ
    • 素晴らしい人間性を感じる

    学ぼうとする姿勢がある選手は無限に伸びる。

    ■ 共通点⑥:コミュニケーション能力が高い

    大学は“人間性”の比重が高い。

    強豪大学ほどこれが顕著で、
    Aチームは例外なく “コミュニケーション怪物” だ。

    • 練習中の声
    • 試合中の修正
    • チームに求める責任ある発言
    • 自分の考えを伝える言葉
    • 後輩・先輩への気遣い

    この力は就職でも最強の武器になる

    ■ 共通点⑦:時間の使い方が上手い

    大学生活は自由が多い。
    だからこそ、伸びる選手は
    「空き時間の質」が異常に高い。

    • レポートを早めに片付ける
    • バイトを効率よく入れる
    • コンディション管理を徹底
    • 自分を高める自己投資

    4年間を走り切るには、時間の使い方が命だ。

    ■ 共通点⑧:“挑戦する姿勢”を持ち続ける

    「挑戦へのリミットを外す」 という言葉。

    伸びる選手は、
    どれだけ苦しい時期でも挑戦をやめない。

    • 新しいポジション
    • 新しい役割
    • 新しいトレーニング
    • 新しい考え方
    • 新しい自分への期待
    • 新しい取り組み

    挑戦を続ける選手だけが、覚醒する。

    ■ 高校生へのラストメッセージ

    大学サッカーは、
    才能よりも “習慣”
    上手さよりも “姿勢”
    メンタルよりも “挑戦心”
    で勝負が決まる。

    君がこの8つを身につければ、
    大学の4年間は必ず“人生を変える4年間”になる。

    「今日この瞬間から進路は動き出す」

    君が大学サッカーを選びなら、自分で動き出すなら
    未来は必ず強くなる。

  • ⚽ 【大学サッカー解体新書】CHAPTER 6:保護者必見!親が気にする二大不安要素徹底解剖(お金と就職編)

    ⚽ 【大学サッカー解体新書】CHAPTER 6:保護者必見!親が気にする二大不安要素徹底解剖(お金と就職編)

    大学サッカーの進路相談で、
    最も多い質問は“高校生本人”からではない。
    実は 保護者の不安 だ。

    • お金はいくらかかる?
    • サッカーを続けて将来大丈夫?
    • 勉強との両立は可能?
    • 万が一ついていけなかったら?

    このズレを埋めることが進路成功の最大の鍵になる。

    この章では、
    保護者が抱える“2大不安”を体系的に解消していく。

    ■ ①「費用」の不安をどう説明するか

    大学サッカーは費用面で“高い”と思われがちだが、大学によっても大きく異なる。

    ■ 大学サッカーでかかる費用(目安)

    • 部費:年数万円〜10万円前後
    • 用具代:スパイク等
    • 遠征費:大学によっては補助もある
    • 大学の学費:選ぶ学部による
    • 下宿代:地域により大きく差

    学部や大学の種類は非常に幅広い。
    つまり、“費用の幅”も大学によって大きく違う。

    👇 保護者に伝えるべき本質

    「大学サッカーの費用」は“投資”であり“浪費”ではない。

    大学サッカーで得られる

    • やりきる力
    • 時間管理能力
    • コミュニケーション力
    • 就活での市場価値上昇
    • 人間的成長

    これは 自分の取り組み方次第でキャリアの質を大きく上げる。

    4年間サッカーを続けた学生は、
    就職率・就職先の幅が明確に広い。
    「やりきる力」「成功体験」「サッカー部で社会を学ぶ」が武器になるからだ。

    ■ ②「将来性」の不安

    保護者が最も心配していること。
    でも、ここが一番誤解されている。

    大学サッカーは“人としての市場価値”が最も伸びる4年間。

    つまり、サッカーを続ける=
    将来のキャリアが狭まるどころか “逆に広がる”。

    ■ サッカーを続けた学生の強み

    • 継続力 → 企業が最も評価する能力
    • 協働力 → チームで働ける
    • レジリエンス(逆境耐性)
    • 責任力
    • 主体性(学生主体大学で特に強化)
    • 成功体験
    • コミュニケーション能力

    これらは、社会人になってから必ず求められる資質だ。
    近年、大学サッカーにも多くのスポンサーがつくようになった。
    この大半は体育会系人材の確保に少しでも役立てたいという企業側の思いも含まれているはずだ。

    4年間ただ何も考えずにサッカーをしていればよいわけではない。サッカーという環境の中でも、オフザピッチでも「一生懸命」に取り組み続ける。

    4年間本気でサッカーを続けた学生は、“社会にも求められている”

    ■ 高校生へラストメッセージ

    保護者が不安になるのは、
    君を大切に思っている証拠だ。

    だからこそ、
    “君自身の意思” と “親の不安” を丁寧に橋渡しすることが大事。

    「自分の意志を理由も含めて明確に示す」

    君がやりたいことに本気で向き合った瞬間に
    保護者は心から安心できること。

    君が本気で動けば、
    保護者も必ず応援してくれる。

  • キャリアの葛藤を描いたサッカー小説「その街の光」ver_4

    キャリアの葛藤を描いたサッカー小説「その街の光」ver_4

    第4章:走りだす影

    俊の視界のすみで、白いものがひらりと舞った。
    それは蛾だった。
    街灯に吸い寄せられているのか、危なげな軌道で空を漂っている。

    ふっと俊は、昼間の大地の話を思い出す。

    “夢ってさ……まっ白な光みたいなもんなんだ”

    蛾は光を追い、近づきすぎて羽を焦がす。
    それでもまた光へ向かっていく。

    「……俺も、なのかな」

    俊は自分でも気づかないうちに口にしていた。

    逃げずに向き合いたい。
    進みたい。
    でも怖い。

    その全部が、いま胸の奥でからまっていた。

    家路につきながら、俊は自転車を止めた。

    気づいたら、ビエント大高のグラウンドへ向かっていた。

    大地が見せてくれた “本気のサッカー”
    あの光景が、どうしても頭から離れなかった。

    夜の風が冷たい。
    けれど胸の中は熱かった。

    俊は駆けだした。
    息が白くなる。
    ペダルを踏む足が震える。
    だけど止まらなかった。

    (会いたい。もう一回、話したい。あの人に…)

    坂道を登りきる頃には、息は切れていた。

    だが、そこにあった。

    夜のグラウンド。
    そして──

    俊はすぐに、大地を見つけた。

    彼の背番号は、自分と同じ“10”。

    その姿を見た瞬間、胸が熱くなる。

    大地もすぐ俊に気づき、顔をほころばせた。

    「さっそく来てくれたのか」

    俊は息を整えながら、強くうなずく。

    原も目を丸くしている。

    「ビブロスの練習……すごかったです。僕、また見たい」

    俊の声は震えていたが、目だけはしっかり前を向いていた。

    練習が終わり、しばらく並んで歩いた。

    やがて俊が立ち止まる。

    「……木嶋さん」

    振り返った大地に、俊は深く頭を下げた。

    「僕、挑戦したい。怖いけど……でも、行きたい。行ってみたいんです。ユースに」

    その声は震えていた。
    だけどその震えは、逃げたいからじゃない。

    前へ進もうとする、産声のような震えだった。

    大地はしばらく俊を見つめたあと、やわらかく笑った。

    「……ああ。お前なら行けるよ」

    俊の肩が、大きく震えた。

    大地は空を見上げた。

    古いライトの下、無数の虫が舞う。
    パチッと白い光が弾ける。

    「あの光にな、俺はずっと惑わされてたんだよ」

    俊が不思議そうに見つめる。

    「だけどな。迷ってもいい。怖くてもいい。光に近づいて羽が焦げても、また飛べばいい」

    俊は、大地の横顔を見つめた。

    「……僕、飛べますかね」

    「飛べるさ。飛びたいって思った時点で、もう飛んでるんだよ」

    俊はこぶしをぎゅっと握った。

    胸が熱くて、息が震えた。
    でも不思議と怖くなかった。

    大地と原が見守る中、俊はボールを蹴った。

    風を切り、ボールは夜空へ吸いこまれる。

    その軌道はまるで、
    蛾が光へ向かうように、
    恐れより希望に引かれるように。

    大地が、静かに微笑んだ。

    「……いいボールだ」

    俊も、照れくさそうに笑った。

    その夜──
    俊ははじめて、自分の“光”を追っていいと思えた。

    そして二つの影が、夜のグラウンドに伸びていった。

    それはまるで、
    未来へ走り出す合図のようだった。

    ── ──